奈良のメンタルケア心理専門士・整理収納アドバイザーの本田一紗です。
片付けでは定番のラベリング。片付けを依頼する前から、ご自身で努力されている方も多いですが、現場では「こうするともっと便利になりますよ」とアドバイスをすることも多いです。
本日は、そんなラベリングの工夫についてお話します。まだやってなかった、というものがあればぜひ実践してください。
ラベリングの工夫
私が片付けの現場でも実践している、代表的な工夫は次の6つです。
- 「収納完成前、定位置決定前から」貼る
- 最初からラベルライターでと思わない。取り急ぎ、手書きラベルだけでも先に
- ラベルシールは剥がしやすいタイプ、大小2種使いがおすすめ
- どこについての表記?と迷いそうなら、矢印を使う
- 貼る位置は、必ずしも真正面でなくていい。見やすい位置が一番
- 必ずしも、文字メインのラベルでなくていい
以下、順に解説していきます。

1.「収納完成前、定位置決定前から」貼る
片付けは一日では終わらないことの方が多いですし、ものの場所決めはとりあえず…になることも。この場合でも、いったんはものの場所を示すラベルを貼ってしまうのをおすすめします。
ラベリングは最後の仕上げのイメージが強いですが、特に片付けが長期戦の場合は、途中でラベルがないと、せっかく集めたものがまた混じって行方不明になることも…
迷わず・探さず戻せる場所があるだけで、日常かなり楽になりますし、片付けが中断してしまっても、今より大幅に散らかっていくのも防げます。
「これが最終収納だ!」と思える完成度の高い収納ができても、生活の変化があれば、ものの場所の入れ替えは必ず起こります。ぜひ、最後だけと言わず、途中でもラベリングしてみてください。
もちろん、残して収納するもの以外でも、売却するものを集めた紙袋やダンボールに「売却」と貼るなどでも、どんどん活用すると便利です。

2.最初からラベルライターでと思わない。取り急ぎ、手書きラベルだけでも先に
こちらも1.と似ていますが、日常生活は本当に大変なので、ラベルライターでのラベル作成はどんどん後回しになり、全くのノーラベルだと、その間に再びものが入り混じってしまうことも。
手書きのラベルでいいので、割り切って先に貼ってしまってください。「〇〇はどこ?」と家族が困ってしまうのも防げます。
3.ラベルシールは剥がしやすいタイプ、大小2種使いがおすすめ
1.2.のように、後々貼り替えるかもというのもあって、ラベルシールは剥がしやすいタイプのシールがおすすめです。百均ショップで買えます。私は写真のように大小2種使いです。

ちなみにこれらのサイズは
・24×53mm(1シートあたり6枚のタイプ)
・13×38mm(1シートあたり14枚のタイプ)
です。
あまり種類を増やし過ぎても、選ぶ手間ができてしまいます。上の2種類があると、吊戸棚など、字を大きく書かないと見えにくいところにも、また逆に大きなラベルを貼りにくい場所でも、だいたい対応できます。
4.どこについての表記?と迷いそうなら、矢印を使う
棚板のラベルを見た際は、ラベル内容が棚板の上のものについてなのか、下のものについてなのか迷うことがあります。これを防ぐために、私はよく矢印を使います。語尾よりも、頭に書くのがおすすめです。

5.貼る位置は、必ずしも統一しなくていい。見やすい位置が一番
例えば、床に近いところの収納なら、ラベルはケースや引き出しの真正面よりも、上から見た際に目に入る位置に貼るほうが、分かりやすいことも多いです。先ほどの、売却品を一時的に廊下に置いている写真でも、ラベルは上から見やすい位置に貼っています。

また、押し入れなどで普段出し入れをしないスペースに収納するボックス等も、真正面ではなく、普段からよく見える側面などにラベルを貼ることもあります。
ラベルは「全て位置を統一」ではなく、「収納から取り出す際に見やすい位置に貼るもの」と思ってください。(下の引き出し中のボックス収納の写真では、前側正面と上面の両方に貼り、出し入れ時も使用時も分かりやすくしています。)

6.必ずしも、文字メインのラベルでなくていい
よく見かけるラベルは文字中心のものかと思いますが、人によっては、文字だと判別しにくい、文字の情報は頭に入って来にくい…という場合ももちろんあります。私は片付けの現場では、ラベルは個々の事情に合わせてスタイルを変えるようにしています。
例えば、文字から情報を受け取るのがしんどく、イメージでものを捉えるのがしっくりくるという場合は、代表的な内容物の写真をプリントしたラベルや、内容物表記の横に内容物のイメージイラストを添えた大型ラベルを貼る場合もあります。

また、写真やイラストは使わずとも、文字ラベル+色分け(ラベルを、内容物の持ち主やジャンルごとに、異なる色で囲うなど)をすることもあります。まずは色のイメージから入って探しやすくする、という具合です。
人がものを認識するあり方も、本当に多種多様です。そして、必ずしもメジャーなものが自分に合うとも限りません。自分仕様にアレンジOK、と思ってください。
本日は、片付け現場でのラベリングの工夫についてお話しました。
当ブログでは、引き続き片付けのための記事を記していきます。ご興味のある方はチェックしてみてください。

