ものが多いリビングで、片付いた状態を保つには

奈良のメンタルケア心理専門士・整理収納アドバイザーの本田一紗です。

家族の憩いの場である一方、多くのものが集まり、散らかりやすいリビング。本日は、リビングで片付いた状態を保つためのコツについて、お話したいと思います。

目次

それぞれのものが散らかる原因を分析、改善する

家族が集まり、色々なことをするリビングは、片付いた状態を保つのが難しい場所です。衣類や書類、文房具まで、気が付くとたくさんのものが置かれてそのままになります。

このリビングで片付いた状態を保つためには、それぞれのものが散らかる原因を分析し、改善することが必要です。

以前に書いた、部屋がすぐ散らかる状態を脱するための記事では、部屋がすぐ散らかる代表的な原因は、次の3つだとお話しました。

リビングでも、いつも散らかってしまうものの状況を詳しく見ていくと、大抵、このどれかが当てはまるでしょう。

例えば、

  • いつもDVDが出たままだ 
     → 収納場所のテレビボードに入りきらないから(原因:①)
  • リモコン類がテーブルやリビングボードに散乱している
     → 置き場所が決まっていないから(原因:②)
  • 上着の場所は各自の部屋なのに、リビングのソファに置かれてしまう
     → 各自の部屋が収納場所として遠すぎるから(原因:③)

という具合です。

解決のためには、それぞれのものについて、上述のどれが原因で散らかるのかを見、一つ一つ改善していくことになります。リビングでは使うものが多い分、本当に大変ですが…

「個人のもの」はどうする?

「全て自分の部屋に持ち帰る」は無理がある

前章で散らかる原因についてお話しましたが、原因が分かっても、改善していく上で悩ましいのが「個人のものも、リビングを保管場所にすべきか?」ということでしょう。

リビングでは、「個人のものが出しっぱなしで片付かない」はよくあります。それが片付けの一番の悩みという方は多いでしょう。リビングは共用場所ですが、それぞれが自分のことをするだけに、個人のものが残りやすいのです。

「各自、自分のものは自分の部屋に持ち帰る」が徹底できれば、散らかりは改善されるでしょう。でも実際は、そもそも個人の部屋がなかったり、あってもそこまで戻すのがしんどい場合(先ほどの散らかる原因の③ですね)も多いです。

リビングでの保管はOKに、でも種類やスペースは限定して

そのため、「個人のものは一切置かない」まで厳しくするよりも、現実に合わせて

のがおすすめです。

例えば、

といった具合です。

LDKの部屋の一角で、テーブルの上にノートパソコンが置かれている。

まずは

ところからスタートです(もちろん、最初から完璧でなくて大丈夫です。まずは試してみて、馴染まないならまた変えればいいのです)。

何でもリビングでするのが好き…というご家族もいるかと思いますが、メリハリは大事です。リビングが私室化して、服も趣味の品もある…となってくると大変です。

何をどこでするかが決まれば、その際使うものはその場所かすぐ近くに収納、ということで収納場所も決まります。

加えて、

のが、とても大切です。

この枠を破ることもまた、リビングの私室化・散らかりを進めてしまいます。「DVDはここに入る5枚まで、あふれたら見ない分から書斎へ移して保管」などを決め、守るようにしてください。

「散らかる定番品」への片付け対策

最後に、リビングで散らかる定番品への片付け対策を紹介します。リビングで特に散らかりやすいのはこれらでしょう。

  • 上着
  • 新聞、チラシ、書類
  • かばん
  • 洗濯物
  • 文房具

それぞれ対策を見ていきます。

上着

上着は、個人の部屋でなく玄関横などの通り道や、リビングからアクセスのよい場所に置き場を作るのがおすすめです。

我が家では、リビングからひと続きの隣部屋です。あわてて脱ぎっぱなしになることもありますが、近いので、気がついた時にしまいに行けます。

LDKから一続きの隣室に、コートが掛けられている。

新聞、チラシ、書類

新聞やチラシ類は毎日不要な分が出るので、できるならリビングで読む場所のすぐそばに、不要古紙の保管場所を作ります。

我が家では、新聞を読む場所が食卓なので、そのすぐ横にある食器棚の、一番下の引き出しが古新聞の保管場所です。

郵便物などの書類は、以下の記事の最後でお話したように対応します。書類は宙ぶらりんになりがちですが、「この場合はここに移す・こうする」がはっきり決まっていると楽です。

かばん

かばんは、差支えがないならリビングに置くのもありです。私は、毎日使うリュックはリビングボード横に掛けています。毎日入れ替える中身はタオルぐらいなので、自分のクロゼット近くでなくても不便はありません。

リビングボードの横に、S字フックでリュックサックが掛けられている。

ただ、

  • 中身の入れ替えが多く、
  • その大部分が個人の部屋で保管しているもの

であれば、個人の部屋を定位置にします。

洗濯物

洗濯物は、忙しい時はすぐにたたむのも難しいですし、急な来客があった際にリビングにあるとバタバタします。乾いた後、リビングに置いていつもそのまま…という方は、思い切って退避場所をリビング以外の部屋に変えるのがおすすめです。

さらに、「畳まなくてよい」収納にすると楽です。例えば、トップスは基本畳まず、ハンガー掛けの状態でクロゼットにしまう。そして、干す際のハンガーと、クロゼット収納用のハンガーも同じにすれば、乾いた後はクロゼットまで直行できます。

文房具

子どもも大人もよく使うので、アクセスしやすく、必要に応じてラベリングでわかりやすくすることが大切です。「あれ、どこ?」「取って」と言われることもなくなります。

一度に多種類、それも特定の組み合わせで使うものの場合は、写真のように持ち運びできるセットにまとめると便利です。散らかっても復旧が簡単です。

取っ手と仕切りの付いたキャリーボックスに、鉛筆、色鉛筆、ペン、定規、はさみといった多種類の文房具が収められている。

本日は、ものが多いリビングで、片付いた状態を保つためのコツについて、お話しました。

なお、自分達だけでは進めるのが難しい場合もあるかと思います。その際は、第三者の手を借りることも検討してみてください(私が代表を務めるアトリエめいでも、片付けのサポートをしております)。

当ブログでは、引き続き、実家の親や夫といった、ご家族の片付けを手伝うための記事を記していきます。ご興味のある方はチェックしてみてください。

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この記事を書いたのは…

メンタルケア心理専門士、整理収納アドバイザー1級。教育機関、自治体勤務を経て、2021年にアトリエめいを開業。 カウンセリングを重視した片付けサポートに取り組む。整理収納コンペティション2022にて最優秀新人賞を受賞。奈良県大和郡山市在住。

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