ものが多く、片付いていない部屋…何だか気が滅入ってきた…
本日は、ものが多い(片付いていない)とうんざりしてしまう理由についてお話します。また、部屋の主が自分ではなく家族の場合に、片付けてもらうためのアプローチにも触れます。
ものが多い/片付いていないとうんざりしてしまう理由
片付け前には気づきにくいものもあるのですが、部屋にものが多く、散らかっていると次のようなことが起こります。
- 文字や色柄などの情報が多く、疲れる/気が散る
- 何かしようとしても、スムーズに始められない
- できることが制限される
- 未完了の仕事(片付け)があるので、気持ちがすっきりしない
- 「きちんとしていない」感で、自己評価が下がってしまう
- 部屋が暗い、圧迫感、危険で不安
それぞれストレスに感じてしまいますが、つらいのが、「これらがみんな同時にやって来る」ということです。当然、こんな状態が続くと、うんざりしたり、ネガティブな気持ちになってしまいます。
以下、各要素を詳しく見ていきます。
文字や色柄などの情報が多く、疲れる/気が散る
私自身、自分の家を片付けて、インテリアもシンプルなものに変えて初めて気が付いたことですが…
散らかっていた頃は、部屋を見たときに頭の中に入ってくる情報が多く(しかも大半が余分なもの)、それだけで無駄にエネルギーを使っていたと思います。
ものは、文字や様々な色柄が入っていて、見るときはそれらの情報も入ってきます。ものが多くなると、これら情報量も増えるので大変です。さまざまなものが未整理で入り混じっていると、必要なものを探す際に、判別だけでもかなり情報を処理しないといけないので、疲れます。
ものを探す以外の時や、何もしなくてよい時も、絶えずものから情報が入ってきてしまいます。なので、気が散りやすかったですし、もの以外のところに意識を戻すことにもまた、エネルギーを使っていたな…と思います。片付けてからは、本当に集中しやすくて、楽です。
何かしようとしても、スムーズに始められない
片付いていない部屋、ものが重なった部屋では、使うものを取り出すにも、他のものをどけないとできなかったりします。そもそも、埋もれていて見つからないこともあります。何かしたいことがあっても、パズルを解いたり探索するところからスタートですので、大げさに言えば、毎回妨害されているような状態になります。疲れてしまって当然です。
片付けて、したいことがスムーズにできるようになると、疲れないですし、機嫌よく過ごせることが増えます。
できることが制限される
これは特にしんどいのですが、部屋が散らかっていると、呼びたくてもなかなか人を呼べません。また、先ほど探しものが見つからないことに触れましたが、必要な道具が見つからなくて、したいことができない、という事態も起こります。
部屋が片付いていないせいで、できることが少なくなってしまう…これは、かなりしんどい方が多いのではないでしょうか。
逆に、片付けの終盤になると、前からしたかったことができるようになる方が多いのですが、皆さん晴れやかな顔をされています。
未完了の仕事(片付け)があるので、気持ちがすっきりしない
脱いだ上着や、ダンボールに入ったままの送付物が、一時的に散らかるのは誰でもありますし、仕方がないことです。でも、つらいのが、「後で片付けなきゃ」という気持ちを持ったまま、過ごさないといけないことです。
上着やダンボール1箱程度ならまだプレッシャーも少ないですが、一度に対処できないぐらいの量になると、大変です。「これをしなければ…」といつも思いながら過ごすのは、しんどいものがあります。
片付いていると、後ろ髪を引かれるような思いはないので、気楽に過ごせます。
「きちんとしていない」感で、自己評価が下がってしまう
片付けは「できて当然」のような雰囲気を感じている…そんな方は多いです。(実際は、片付けは「できて当然」ではなくて、やり方を知らなければうまくいかない上に、生まれつきの得意・不得意もかなりある…と私は捉えています。)
そのため、部屋が片付いていないと「きちんとできていない」と感じてしまい、自分に対してネガティブな評価を下してしまいがち…というのもよくあります。
逆に、片付いていると大きな自信になります。
部屋が暗い、圧迫感、危険で不安
ものが多すぎると、次のように部屋の環境が悪くなります。
- 窓がふさがっているなど、部屋が暗くなる(風が通りにくいことも)
- ものが積まれたり、ぎっしりで圧迫感がある
- 地震などの非常時に危険なのでは、と不安を感じる
こうした部屋では、安心して過ごすのは難しいです。片付けて(ものを減らして)これらが解消されると、くつろげる部屋になります。
片付けてもらうためのアプローチ
ここまでお話したように、ものが多く片付かない状態が続くのはしんどいものです。自分だけでなく、家族の場所でも気になってしまいます。そこで、散らかった部屋の主が家族の場合に、片付けてもらうためのアプローチについて、お話します。
部屋が散らかっているのを、ご本人も気にしている場合・そうでない場合に分けて解説します。
ご本人も「散らかっている」のを気にしている場合
片付けが始められなくても、ご本人が
「この部屋は散らかっている…何とかしなくては…」
と自覚していることはあります。
ご本人が片付けの手伝いを歓迎してくれるなら、ご本人の希望箇所からスタートし、積極的に手伝ってあげればOKです。
でも、気をつけないといけないのは、ご本人が「他人に手伝ってほしくない」場合です。
片付けたいけど、自分のことだから自分でできないと恥ずかしい、他人に手伝ってほしくない…
そんなこともあります。
その場合は、「ご本人がすべき片付け」とは少しずらしたところに目的を置いて、片付けに誘ってみてください。例えば、
- ご本人以外の家族の持ちものもその部屋にあるから、それらを整理したい
- 自分は近々古本を買取に出すので、不用な本があればそれに便乗できる。この機会にこの部屋の本も整理しないか
- 〇〇を探している。この部屋にあると思うので、ものを整理しながら探してくれないか
といった具合です。
このように、
家族である自分の都合に付き合ってもらう
かたちにすると、ご本人は片付けていなかったこと、手伝ってもらうことに引け目を感じなくて済みます。トライしてみてください。
ご本人が「散らかっている」のを気にしていない場合
ご本人が散らかっているのを問題と思っていなかったり、そもそも散らかっていると感じていない場合は、先ほどの自覚がある場合より難しいことがあります。
一度頑張って不要なものを手放し、片付けが成功すると、今までの部屋がいかに散らかっていたかに気づきます。また、前章でお話したような困りごとも解消され、片付け前にどれだけ不便だったか、片付けでどれだけ楽になるかも実感できます。
でも、長年片付けないまま過ごしてきた方にとっては、散らかった景色も不便も、普通になっています(私もそうでした)。
そんな状況で、あからさまに「散らかっている」と言われると傷つきますし、「ものを出すのが大変になっている」などを論理的に指摘されても、「今のままでいい」と返されることもあります。
この場合は、以下の記事でも触れましたが、見た目が散らかっていることよりも、
- 生活で問題が出ているところ
- こうだったらいいのにと思っているところ
にフォーカスしてアプローチするのがおすすめです。
ただ、片付けが必要なご本人は、生活で不便があっても、それが「片付いていないせい」だと気づいていないか、影響はあっても微々たるものと思っていることが多いです。
ですので、「片付ければ便利になる」と訴えても伝わらず、「片付けなくていい」と言われることはあります。
そんな時は、まず
- ご本人のこだわりが少ない箇所(もの・場所)
- 家族共用の箇所
を狙ってみてください。こうしたところの片付けは受け入れてもらいやすく、また、手伝う側が中心となって進めやすいところです。
そこから、片付けへの抵抗を小さくしていったり、片付けの快適さを感じてもらうのを目指します。
大変難しいことですが、先ほどの手伝ってほしくない場合と同様に、
- ご本人がすべきことを肩代わりしているかのような態度はとらない
- 家族である自分の希望でしているという姿勢で臨む
ようにできれば、ご本人も引け目に感じずに済みます。
本日は、ものが多い部屋にうんざりしてしまう理由と、部屋の主に片付けてもらうためのアプローチについて、お話しました。
当ブログでは、引き続き、実家の親や夫といった、ご家族の片付けを手伝うための記事を記していきます。ご興味のある方はチェックしてみてください。