履かない靴を捨てられないときに…靴を手放す基準、手放してもらうコツ

家族共用の下駄箱に、靴が入りきらない…履いていない分は、手放してほしい…

特に人数の多いご家庭では、そう思ったことのある方は多いのではないでしょうか。

本日は、靴を手放す際の基準や、手放してもらうコツについてお話したいと思います。最後に、靴の処分方法にも触れます。

目次

靴を手放す基準

靴は、そこまでファッションにこだわらない方でも、仕事用、運動用、雨の日用…のように、何種類も持っています。家族の人数が多い場合は、気が付くと、下駄箱があふれてしまいます。その上、冠婚葬祭の靴など、出番が少なくても手放せないものもあります。

そんな靴の片付けでは、次に当てはまるものを手放す方向で進めます。

順に解説します。

傷みがひどい/修理して履こうと思わない

かかとが完全にすり減っている、破れている、カビが生えてしまっているなど、傷み具合がひどいものは、修理する場合を除き、役割を終えた靴です。

修理も、内容によりますが、おおむね数千円かかります。その費用をかけてまで残したいものかどうか…考えてもらってください。

身体に合わない

片付けるご本人が、自分よりもものを優先しがちで、

「(窮屈で痛いけど)頑張って履くから…」

と手放してもらえない場合もあります。でも、身体を痛めるものを残す必要はありません。

以前、以下の記事で、着心地が悪い服を手放してくれない際のアプローチを紹介しましたが、身体に合わない靴の場合も、同じ方法でご本人に働きかけることができます。ぜひご一読ください。

まずは「無理しないといけない、身体に負担をかけるものは捨てていいんだよ」と話してみるところからスタートです。

生活スタイルに合わない

例えば、

  • 退職したからビジネスシューズはほぼ使わない
  • 子どもが生まれてから、着脱が手間のブーツや、走り回るのがしんどいハイヒールは出番がない

など、生活スタイルが変化し、もう履かないか、当面必要がなくなる靴もあります。

当てはまっていそうな場合は、

  • どんなシーンで履くか
  • 向こう数年間、履く機会がありそうか

をご本人に尋ねてみてください。

尋問のようにせず、ゆったり構えて、インタビューのつもりで聴く方が、「確かに、使わないな…」ということに気づいてもらいやすくなります。

似合わなくなった/デザインが古い

服と同じで、靴も、年齢を重ねると、以前のものが似合わなくなるのはよくあります。20代の頃の靴を、30代の今履くと、見た目がしんどい…などは、仕方のないことです。

また、年齢に見合うかは気にならなくても、ヒールの形や高さなど、買った当時の流行というのがはっきり出ていて、今だと時代遅れに見える靴もあります。

このように、

これから履いていくのはちょっと…

というデザインになってしまった靴は、手放したいところです。

手持ちの服に合わない

たとえ好きなデザインの靴でも、手持ちの服と全くコーディネートできないなら、残念ですが出番はないでしょう。

特にデザインがユニークな靴の場合、

合う服をこれから見つけて買う

のは労力や費用がかかりますし、服も増えます。買い物も片付けもしんどくなるので、手放す候補と考えます。

とはいえ、ご本人も気に入っていないならまだしも、「履いてないけど好き」な靴は、いきなり手放してもらうのは難しいです。今すぐ手放してもらおうとするのは控えます。

他の靴から手放してもらったり、靴以外の片付けを進めていくようにします。すると、ある時「好きだけど履かないし…もういいや」と、あっさり手放してくれたりします。

手放してもらうためのコツ

前章で、手放す基準をお話しましたが、これらに当てはまっていても、すぐには手放してもらえない場合も多いと思います。そこで、コツを3つ紹介します。

順に解説します。

まずは提案だけ

最初は、これらの基準を伝え、「こういう理由で手放していい」と提案するだけで構いません。いきなり捨ててもらうところまで狙わない方が、うまくいきます。以下の記事でも触れましたが、まずは情報を伝えるところからです。

一気に全部は狙わない

履く機会が明らかにない靴ばかりでも、ご本人が自分から進んでしない限りは、「一気に全部手放す」まで望まないようにしてください。

5足あったのが3足になるだけでも、スペースはだいぶ空きます。少し時間はかかりますが、

  • スペースが空くメリット
  • 残していても、やっぱり使わない…

の実感が得られれば、そのタイミングで残りを手放してくれることもあります。

費用がかかることにも触れる

靴が下駄箱に収まらない量のときも、

  • 棚板を増やす
  • 突っ張り棒を奥に設置し、ヒール靴はそこに引っかける
  • 百均の靴収納ラックを使う

などで、収納量をあげる手はあります。

ただ、これらも収納グッズを使うので費用がかかります。それを話して、お金をかけてまで残したいかを、考えてもらってみてください。捨てることは迫らず、かかりそうな金額だけ伝えればOKです。

履かないけど…それでも残したい場合

1章で説明した基準に当てはまっても、手放せない場合もあります。以下、代表的な2パターンの進め方を載せます。

思い出品の場合

大切な人からもらったなど、履かなくなってもとっておきたい靴はあります。この場合は、思い出品と考えます。靴として現在使っている・使っていないは、残すか手放すかの判断基準にする必要はありません。ご本人の気持ち、他の残したいものとの兼ね合いで、残すか手放すかを考えるとよいでしょう。

「高かったから捨てられない」場合

思い入れはそれほどないけれども、高かったから捨てられない…という場合もあります。このときの進め方は、以下の記事をご参照ください。

靴の処分方法

最後に、靴の処分方法をお話します。靴の代表的な処分方法は、以下のものがあります。

順に見ていきます。

ごみとして捨てる

多くの自治体で、靴は燃えるごみとして出せます。早く処分できて、片付けが進みます。捨てると確定したものから、積極的に出していってください。

売却する(フリマアプリや、リユースの買取業者)

使用感のない靴やブランド靴は、買い取ってもらえる場合があります。ご本人が、「捨てるのはもったいない」で手放せない場合は、査定に出すのを積極的に手伝ってあげてください。売れるか、売れないかが分かれば、前へ進めます。

ただ、売れることが分かっても、フリマアプリや業者の宅配買取を利用する場合、靴は大きいので、それなりに送料がかかります。送料を差し引くと、ほとんどお金が残らない場合もあります。店舗に足を運ぶ場合も、手間が大きいです。これらがしんどい場合は、無理して売却する必要はありません。

売却するのは、

  • ブランドものなど、それなりに価格がつく
  • 誰かに使ってほしいという思いが強い
  • ちょうど他の不用品と一緒に買取に出せる

など、労力に見合うものに留めてください。

寄付する

ほぼ履いていない靴ならば、非営利団体を通して、必要としている方に寄付という手もあります。ただ、送料負担が発生することが多いので、費用はかかっても、誰かに役立ててもらいたい場合の選択になります。

知人に譲る

例えば子どものセレモニーシューズなどは、履く回数も少なく、子どものいる知人に譲れる場合もあるでしょう。でも、タイミングがありますし、サイズやデザインなど、条件が合わないことも多いです。とにかく靴を外に出さなければ…という状況なら、ここまでに紹介した、他の処分方法で進める方がいいでしょう。

本日は、靴を手放す際の基準や、手放してもらうコツ、処分方法について、お話しました。

なお、自分達だけでは進めるのが難しい場合もあるかと思います。その際は、第三者の手を借りることも検討してみてください(私が代表を務めるアトリエめいでも、片付けのサポートをしております)。

当ブログでは、引き続き、実家の親や夫といった、ご家族の片付けを手伝うための記事を記していきます。ご興味のある方はチェックしてみてください。

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この記事を書いたのは…

メンタルケア心理専門士、整理収納アドバイザー1級。教育機関、自治体勤務を経て、2021年にアトリエめいを開業。 カウンセリングを重視した片付けサポートに取り組む。整理収納コンペティション2022にて最優秀新人賞を受賞。奈良県大和郡山市在住。

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